あぶさん、2009年限りで現役を引退
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最終更新日:2022/01/18
水島新司
ビッグコミックオリジナルにて30年以上連載されている、水島新司の野球マンガ『あぶさん』。主人公のあぶさんこと景浦安武が、先々週発売号の中で今季限りでの引退を宣言し、これが一般のニュースでも取り上げられている。
あぶさんはドラフト外で南海ホークスに入団し、以来ダイエーやソフトバンクに変わってもホークス一筋でやってきた。もちろん架空の人物だが、プロ野球の団体名や選手などは実在のものを適用し、現在進行形で描かれ続けてきた。ホークスがパ・リーグであることから舞台はパ・リーグ中心だが、実在する選手にとっては、いつからかこのマンガに描かれるようになれば一人前という位置づけになっていた。
現在のあぶさんは60歳オ-バーで現役選手ということになっている。当初は代打専門だったのがやがて先発出場も果たすようになり、一時期はピッチャーもやっていた。ドラフト外で入団し、スター街道とは真逆の道を歩んできたはずのあぶさんが、実力や実績、そして精神性とも、いつのまにか球界の頂点に君臨するという図式になっている。更には、息子もプロ野球選手としてプレーしており、今季は同じホークスのチームメイトになっている。
途中までは中堅サラリーマン的な人材だったのが、いつしかスーパーマンのようになってしまい、現在に至っているようにも見える。これは、水島新司からの現実の球界に対するメッセージであるようにも思えるし、またドラゴンボールのように、作者本人の意志だけでは物語を終わらせられない状況になってしまったようにも受け取れる。確かに引き際をどうするかというのはとても難しく、かと言ってではいつまで現役なのかというジレンマが、作者にあったのではないだろうか。
ワタシ個人は、80年代半ばくらいから断片的に、雑誌の方であぶさんを読み続けている。初期の頃は全く知らないので、たまにネットカフェで単行本を手にとって読んだりもするのだが、なかなか進まない(笑)。
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