みんなロックで大人になった

イギリスBBC放送が制作したロックの歴史をたどる7回シリーズの番組が、正月に-BSで放送されていた。なんとも青臭い邦題だが、内容は結構楽しめた。各回のテーマは、以下の通りだ。

第1回　ロックの誕生（ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ザ・フーなど）
第2回　アート・ロック（ピンク・フロイド、デヴィッド・ボウイ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなど）
第3回　パンク・ロック（テレヴィジョン、パティ・スミス、ラモーンズ、セックス・ピストルズ、クラッシュなど）
第4回　ヘビーメタル（ブラック・サバス、ディープ・パープル、アイアン・メイデン、メタリカなど）
第5回　スタジアム・ロック（レッド・ツェッペリン、クイーン、ブルース・スプリングスティーン、U2など）
第6回　オルタナティブ・ロック（R.E.M.、ニルヴァーナ、パール・ジャムなど）
第7回　インディー・ロック（スミス、ストーン・ローゼズ、オアシス、ブラーなど）

インタビューには、ローリング・ストーン誌のライターなどもいたが、当事者であるアーティストも多数応えていた。ロビー・ロバートソン、ピート・タウンゼント、ルー・リード、リチャード・ヘル、ジョン・ライドン、グレン・マトロック、ミック・ジョーンズ、オジー・オズボーン、ジェームズ・ヘットフィールド、マイケル・スタイプ、ジョニー・マー、ノエル・ギャラガーなどだ。

映像は見慣れたものばかりでもなく、初めて観るものも結構あった。若きパティ・スミスのパフォーマンスはまぶしかったし、ジェネシスでピーター・ガブリエ ルがかぶり物をして歌うさまには度肝を抜かれた。ディープ・パープルの代表曲『Smoke On The Water』の誕生秘話も、興味深かった。スイスにレコーディングに行ったところ、フランク・ザッパのライヴで客が火のついたものを天井に放り投げて火事 になったことが、そっくりそのまま歌詞になっていた。R.E.M.とカート・コバーンとは、思った以上に交流があってかなり親しかったことを知った。