椎名林檎@トップランナー
NHKに「トップランナー」という番組がある。毎回ひと組のゲストを招き、その人の歴史や生きざまを司会者とトークする、というのがざっとした内容。登場するゲストは、スポーツ選手や落語家など多岐に渡り、ミュージシャンの出演も少なくない。共通するのは、「表現者」であるということかな。
昨夜の放送は、ゲストが椎名林檎だった。この番組はだいたいスタジオ観覧ができることになっていて、この回の募集及び収録は6月に行っていた。ワタシも応募していたのだが、かなりの高倍率だったそうで当然のように敗れ去り(ネット検索したところ、90人の枠に10000人の応募があったとか)、オンエア日を心待ちにしていたのだ。
椎名林檎は、今年デビュー10周年を迎える。トークは、デビュー前の話から始まった。高校時代にカヴァーバンドをやっていたとか、兄・椎名純平が吹奏楽でドラムをやっていたのをこっそり叩いていたとか。幼年期の写真も披露されていた。やがて、デビューから2枚のアルバムをリリースし、結婚~出産で一時休止した後の復帰、そして東京事変結成という大まかな流れを、本人がそのときどういう心情だったかをコメントすることでフォロー。
過激なことやってりゃ売れんじゃん、とか、高校時代に書きためていた曲と今書いている曲とのバランスを取るためにやりくりするのに疲れたとか、結構本音で語っている。母親業こそ最も尊いことと感じながら、あるとき子供がやっと寝着いた後にテレビで偶然見たのが、あの同時多発テロ事件。それまで社会と遮断されたかのような生活をしていたのが、再び社会に対して接点を持つべく復帰を決意した、とも。収録ではスタジオライヴを行われ、『本能』『意識』『夢のあと』が披露。バンドは事変ではなく、Soil & Pimp Sessionsの面々が務めていた。
今月はソロ名義でアルバムとDVDをリリースし、来月からはフェス参戦や対バンといった活動を行う椎名林檎。今年くらい休んだらいいのにと思う一方、やはり期待せずにはいられない。
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