ジーン・シモンズのロック・スクール
kissのジーン・シモンズが、学校で少年少女たちにロックバンドを組ませてプロのバンドの前座としてステージに立たせるという番組があって、今年の春先にまずファーストシリーズがWOWOWで放送。そして今度は別の学校で同じくバンドを組ませるという、セカンドシリ-ズが、同じくWOWOWで今月から放送されている。
少年少女たちは、ギターやドラム、ピアノの経験がある者、経験こそないがベースを弾かせてみたらなんとかやれそうだという者などがいて、それなりにバンド結成は進んでいる。しかしバンドメンバー間や、バンドに選ばれなかった者たちとの間での人間関係は必ずしもうまく行っているわけではなく、ひともめふたもめしながらなんとかやっている感じだ。
ロックスターとして好き放題やってきたようなジーン・シモンズだが、少年たちを相手にしているとさすがに大人で、ただ成功し富を得たというだけでなく、そこに至るまでの苦しさや難しさを痛感し乗り越えて今の自分があるという、風格を漂わせているように見える。態度や言い方こそ異なれど、その姿勢はふつうの教師や子を持つ親と、大きな違いはないように思えた。
今週の放送が第2回だったのだが、ブラック・サバスのトニー・アイオミが少年たちの前に登場し、自分のことを語った。もともと音楽好きだったトニーは、ミュ-ジシャンになる前に工場で働いていて、そこで指先を切断する大けがを負ってしまった。しかしトニーはプラスチックの指をつけることで、30年以上ギターを弾いている。このエピソード、少年たちじゃなくてもぐっとくる。
セカンドシリーズになってわかったことがひとつあって、ジーンは女グセは悪くて幾多の豪快伝説があるが、酒は一切飲まないそうだ。かなり意外。そしてそうしているのは、多くのロックスターたちがドラッグとアルコールに溺れて命を落とすのを見続けてきたからだそうだ。
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