スマステーションでマドンナ特集
昨夜、スマステーションでマドンナ特集を観た。21日にライヴを観に行ったとき、会場外にスマステの青いマイクを持った取材班がいたのを見掛けたので、近々そういう特集をするだろうと思っていた。
特集は、冒頭で東京公演の様子を少しだけ映し、その後はマドンナヒストリーとなった。どの作品がどれだけ売れたとか、どんな賞をもらったとかという「記録」をフォローしつつ、「ミュージシャン」と「女優」の活動ぶりを紹介。プロモーションで初来日した84年の映像(ベストヒットUSAで小林克也がインタビュー)もあって、懐かしかった。ショーン・ペンとの離婚に至った理由や、映画『エビータ』に賭ける凄まじい意気込みなど、興味深いエピソードをいくつも知ることができ、結構見ごたえがあった。
マドンナの何が凄いのかを、改めて考えてみた。もちろんひと言では言い尽くせないのだが、いちばん凄いのは「休んでいない」ことだと思う。彼女がこれまで出したアルバムを調べ直したのだが、だいたい1?3年毎にリリースされている。最も期間が空いたものでも、94年の『Bedtime Stories』から98年の『Ray Of Light』までの4年。今どきミュージシャンのリリースペースで4年というのは特に珍しくもないが、この人の場合は「長い」と思えてしまうところが凄い。しかし番組でもクローズアップしていたように、この間には映画『エビータ』に取り組んでおり、サントラには新曲も提供。またバラードだけのベスト盤もリリースしていて、その上プライベートでは長女を出産。つまり、まるまる4年間沈黙していたわけではない。
もちろんただリリースしていたのではなく、マドンナの場合その質も問われることになる。番組では『Erotica』で行き過ぎてしまって低迷し、『エビータ』の成功と出産を経て『Ray Of Light』で第一線に復帰としているが、個人的な見方は少し違う。低迷したアイドルや女優が露出に走ることはあっても、トップスターが性を前面に出して勝負するということは、できそうでいて実は非常にリスクが大きいと思う。なのにそれをやったからこそ、『Erotica』は衝撃的だったのだ。そして『Ray Of Light』だが、この頃はローリン・ヒルを始め若い女性アーティストが台頭してきていて、マドンナは気負い過ぎて浮いていた。彼女が真の復帰を遂げるのは次作『Music』で、ここでの成功が『Ray Of Light』の再評価に波及したのだと思っている。
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