ボブ・ディラン(Bob Dylan)『Live At Carnegie Hall 1963』
以前10月24日の記事として書いたが、ボブ・ディランのCD5枚を買って応募した、未発表ライヴCDが先日届いた。受け取ってわかったのだが、非売品だそうだ。
早速聴いてみた。全6曲で30分程度という、コンパクトな内容だ。フォークギターでの弾き語りライヴで、声は基本的にダミ声ながら、現在よりは透き通った印象を受ける。ライヴならではの熱気というのはまるでなくて、むしろ水を打ったように静かな中でディランが淡々と歌い、弾いているような感じ。ただその分、演奏前と後に沸き起こる割れんばかりの拍手と歓声が、一層耳に残る。これを聴いていると、既にディランがフォークのプリンス、カリスマとして君臨していたことが、充分に伺える。
CDには、簡易ながらデータを記した解説書もある。この音源は、1963年10月26日のもので、実際のライヴでは計19曲が演奏された。今回の6曲以外の音源は、『Bootleg Series Vol.1-3』や今年9月にリリースされた『No Direction Home』などに収録。今なお未発表状態の曲も何曲かある。もともとは1964年に『Bob Dylan In Concert』というライヴアルバムがリリースされる計画があったらしく、それが直前で中止になってしまい、音源が長い年月を経て断片的に日の目を見ている状況のようだ。
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