スウェード(Suede)活動休止へ
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最終更新日:2023/10/01
Suede スウェード, バーナード・バトラー
昨夜NME.comを観ていたら、「Suede to split」という記事があった。「split」とは、すなわち「解散」の意だ。オフィシャルで確かめようとしたのだが、このときは重くてつながらなかった。そして今日。オフィシャルによると、「来年はメンバーは個々に活動を行い、そしてバンドとして新たな作品を作ることはないだろう」とされている。これを「split」と見なすかどうかは微妙なところだが、「活動休止」にしても、例えばポリスがそうだったように限りなく「解散」に近いニュアンスのようだ。
熱心なファンの方には申し訳ないが、個人的にはうすうすそんな気がしていた。ワタシがスウェードを聴き始めたのはセカンド『Dog Man Star』のときだが、このとき既にバーナード・バトラーは脱退していて、バンドは早くも窮地に立たされており、「もがいていた」頃だった。しかしサード『Coming Up』はそうしたもやもやを払拭して余りある傑作で、90年代のUKを代表するアルバムのひとつとして挙げてもいいと思う。ワタシが初めてライヴを観たのもこのときだったのだが、それはそれは異様なまでにテンションが高かった。
がしかし、『Coming Up』の出来があまりにも良すぎたことが、今度はプレッシャーに転じてしまったのではないだろうか。4枚目『Head Music』はエレクトロ路線に踏み込んだ意欲作ではあったが、出来は中途半端だったと思う。このときのライヴは、『Head Music』と『Coming Up』『Suede』の曲とでは場内の密度の濃さがくっきりと分かれてしまい、ワタシはあせった。そしてこのとき、次の作品が勝負になるなと思った。ではその『New Morning』はどうだったかというと、やはり『Coming Up』のプレッシャーからは逃れられておらず、『Head Music』の試行錯誤を引きずっているように思えた。今年1月に来日公演があったのだが、ワタシはパスした。東京公演がウイークデーであったことや、個人的にマニックスやオーディオスレイヴなど予定が立て込んでいたことなどもあったのだが、一番引っ掛かったのは『New Morning』の出来栄えだったのだ。
もちろん残念は残念だが、しかし彼らが刻んだ足跡は、消えることはない。
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