風に吹かれて
言わずと知れたボブ・ディランの名曲『Blowin' in the Wind/風に吹かれて』だが、この曲にまつわるドラマやエピソードを集約した特番が、先日放送された。
まずは、ディランのアーティストとしての成り立ちを紹介。ディランのマネージャーが手がけていたピーター、ポール&マリーによるこの曲の大ヒットがあり、ディラン本人の想像を遥かに超えたところで曲が影響力を持つようになり、以降ディランはメディアに対してあまり口を開かなくなるようになったとのこと。菅野ヘッケルやみうらじゅんといった、ディランに精通している人によるコメントもあった。
しかし曲は更にひとり歩きを進め、各国のシンガーたちによって歌い継がれる。それはその国の事情を反映するようになり、番組の後半はほとんど韓国と北朝鮮に焦点が絞られる。かつては東西ドイツの緊張があったのだが、日本から近くて遠い国においては、その緊張は現在も続いている。
曲は聴いた人のもの。これは、去年の頭脳警察のイベントでpantaが言っていたことばだ。『風に吹かれて』にそれぞれの想いを込めて歌う人たちも、もともとはこの曲を聴き、何かを思い何かを感じていたはず。ワタシが思い浮かべるこの曲の歌い手は、やはりボブ・ディランその人。他には、『Weld』に収められているニール・ヤングのカヴァー、そして、浜田省吾の『路地裏の少年』の歌詞の中に出てくる、「風に吹かれて」だ。
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