ビル・ワイマンの選択
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最終更新日:2024/09/15
トピック ローリング・ストーンズ
来日公演が始まったらこんな気持ちは吹っ飛んでしまいそうなので、今のうちに書いておく。
ここ数週間はもうストーンズ漬けで、作品を聴き込むかたわら映像作品の方もこまめに観ている。60年代は『ハイド・パーク・コンサート』『Gimme Shelter』、80年代は『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』、そして90年代は『At The Max』『ヴードゥー・ラウンジ』『ブリッジズ・トゥ・バビロン』といった形でライヴ作品がある。『スティール・ホィールズ』以降は比較的直近であることと、コンスタントに来日してくれていることもあって、日本のファンにも馴染みが深いところだろう。
そしてご存知の通り、『ヴードゥー』以降はビル・ワイマンの姿はない。オリジナルメンバーであり、また最年長でもあったビルが脱退したのは、当時とてもびっくりした。だけどその後のビルは、暴露本を書くなどストーンズの名声をいいように利用していて、正直あまりいい印象は持っていなかった。続けている4人こそが正しくて、一方抜けてあこぎなことをしているビルには、マイナスのイメージを持っていた。
だけどこれらの作品をたて続けに観て思ったのは、ビルの選択もアリなんじゃないかということ。『スティール・ホィールズ』以降はすっかり大御所バンドと化し、会場はスタジアムクラスとなった。ステージセットも豪華となり、コンサートではあるが同時にエンターテイメントショーにもなった。そうした肥大したバンドにビルは疲弊してしまい、また一方でストーンズとして自分がやることはやり尽くしたという、踏ん切りがついてしまったのではないだろうか(これ以上いたとしも、という諦めの気持ちもあったのかもしれないけど)。
『25 x 5』というバンドのキャリアを総括した映像作品があって、節目節目となるべきシーンと共に、メンバーのインタビューシーンが多数織り込まれている。ミックやキースのコメントが多いのはもちろんだが、ビルのコメントも実は結構ある。購入当時は特に何も思わなかったが、今改めて見返すと、ビルの表情はさばさばしたように見える。
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