Cocco、絵本『南の島の星の砂』を出版
昨年4月で、アーティストとしての活動を休止したcocco。9月にはCDとDVDでそれぞれベスト盤がリリースされたものの、以降音沙汰はなくなった。本人が活動休止しているのだから当然といえば当然なのだが、しかし、それから1年後の今年9月、突如彼女に関するニュースが飛び込んで来た。『南の島の星の砂』という本を出版したのだ。
Coccoは沖縄の出身だから、「南の島」イコール沖縄のどこかの島、と見なすのが妥当かもしれない。「星の砂」も、世界中で西表島かもしくは竹富島でしかとれないと言われている。だけどこの絵本に描かれているのは、実在するどこか特定の島というより、沖縄の島々をモデルにしつつも、自分の中にある心のオアシスとしての架空の島=オキナワ、を描いているように見える。
ワタシはこの絵本と一緒に、Coccoを特集した雑誌「Switch」を買った。昨年4月に出版されて絶版扱いだったのが、絵本の発売に合わせて復刊したようだ。ここにはCocco本人はもちろん、沖縄や彼女が旅行した海外の国々の風景などが、写真として収められている。そして、彼女のインタビューも。沖縄のこと、自分の家族のこと、アーティストとしての自分、ファンに対する想い、そしてなぜ活動中止するに至ったか、などについて、切々と語っていた。アレはキライ、コレはキライで、そんなあれこれごちゃごちゃ考えずに、もっと楽に生きればいいのにと、読んでいて歯がゆくもなる。まあ、そうした感受性の強いところが彼女の魅力のひとつでもあるのだけど。
彼女が活動休止をしたのは、歌いたい曲が自分の中に次々に浮かんできてしまって、コントロールができなくなってしまったから(イコール”嘘”と彼女自身は言う)、だそうだ。これを読んで、ワタシは少し安心した。もう歌えなくなったからとか、あるいは歌い尽くしてしまったから、という理由ではなかったからだ。となれば、たとえ何年先になろうとも、彼女はアーティストとして帰って来てくれるはずだ。
現在、『南の島の星の砂』の原画展が行われている。沖縄から大阪を経由して、今週末からは東京でも開催される予定だ。
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