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ザ・フーのジョン・エントウィッスルさん(John Entwistle)死去

The Who『My Generation』

のベーシスト、ジョン・エントウィッスルさんが亡くなった。57歳だった。

フーは60年代にデビューしたイギリスのバンドで、初期の頃はシンプルでストレートな曲が多かったが、やがて大作志向に転換。”ロックオペラ”と銘打ったコンセプトアルバム『Tommy』で成功する。また、パンク勃興時には多くのバンドがツバを吐きかけられた中、フーはキンクスと並び、支持された数少ないバンドでもあった。78年にドラマーのキース・ムーンが亡くなり、82年に一旦解散。しかしその後も不定期に再結成しては、ライヴ活動を続けている。今回も、アメリカツアーを翌日に控えてのことであり、また約20年ぶりになる新作も製作中とのことだった。音楽サイトBarksによれば、心臓発作が直接の原因だったようだ。

本国では、それこそに比肩するほどの支持を受けているフーだが、ここ日本では、残念ながらその評価は信じられないほどに低い。その理由は明快で、フーとして来日公演をしていないからに他ならない。例えばはバンドとして絶頂期にあった頃に2度来日を果たし、その公演は今でも語り草になっている。ただワタシは、近年の旺盛な活動ぶりからいって、もしかしたら来日が実現するのではと、ひそかに期待していた。(残されたメンバーは、今回のツアーに関しては当面続行することを明言している)。

フーとしての来日はないが、エントウィッスルさんは別の形で昨年来日している。名うてのアーティストたちが集まってできたビートルズのトリビュートバンドで、アラン・パーソンズやアン・ウィルソン(ハート)などと共にエントウィッスルさんは来日し、公演を行っていた。ワタシは観に行かなかったけど・・・。

謹んで、ご冥福をお祈りします。

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