頭脳警察(2)
頭脳警察の活動を調べ、アルバムを聴き直してみて、ワタシが当初考えていた以上に洋楽色が随所に見られることがわかった。まずは頭脳警察というバンド名だが、これは前日の記事に書いた通りで、フランク・ザッパの曲名から引用している。音楽的にもpantaはかなりザッパに入れ込んでいたようで、作品の中にも見え隠れしている。PANTAが選曲した、ザッパのアルバムもあったはずだ。
続いては、バンド構成。結成当初から何度もメンバーチェンジを繰り返しているが、PANTAと石塚俊明(TOSHI)の2人が核になっているというのが、頭脳警察の基本的なあり方だ。PANTAはヴォーカルとギター、TOSHIはパーカッションで、この2人のからみはティラノザウルス・レックス~t.レックスのマーク・ボランとスティーヴ・トゥック、ミッキー・フィンとのコンビネーションを思い起こさせる。セクシーな歌声のボランと熱弁をふるうようなPANTAとではイメージは必ずしも一致しないが、TOSHIと2人のパーカッショニストについてはかなり似通っていると思う。曲の中にはチャック・ベリーやザッパ、ドアーズなどを思い起こさせるものもある。
そして頭脳警察の基本的な姿勢は権力や体制に対する怒りであり、ワタシは先日新譜を出したばかりのニール・ヤングや、ザック・デ・ラ・ロッチャ在籍時のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンを思い出さずにはいられない。アルバムを聴き返してみればまだまだ新しい発見ができるかもしれず、実に奥が深いバンドだと思う。
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