山下達郎「PERFORMANCE 2002 RCA/AIR YEARS SPECIAL」

今回の山下達郎のツアーは前作『Cozy』以来約3年ぶりで、ワタシが観に行った厚木市文化会館の公演は、約3ヶ月に渡るツアーの初日に当たる。会場は2階席まであるが、それでもキャパは1,600少々で、ホールにしては狭い部類に入ると思う。今回のワタシのポジションは、2階の上から2列目というはしくれもいいところ。だけど、特にステージが遠いとは感じなかった。

客層は多岐に渡っていた。年齢層では30代から40代が最も多かったと思われ、小さな子供を連れたご夫婦も目立っていた。ライヴの最中で達郎がしゃべっているときに子供が泣きわめいても、それを自らよしよしとなだめる達郎。子供が泣くくらいで中断するようなライヴはしないと過去に言ったことがあるそうで、余裕というかさすがだと思った。

先日2月14日に、ソロデビューしてから7枚のアルバムをリマスター＋ボーナストラック付与で再発。今回のツアーはこの7枚からしか演らないという、達郎自身の中でもかなり異色の位置を占めるツアーのようだ（実際は『ON THE STREET CORNER』からも演ってました）。次の曲は20年ぶりの演奏だと達郎が言うと、その20年前のツアーを観たというファンが出て来たりと、年期の入ったファンが多数集結したようだ。

グッズはパンフレットの他、Tシャツやカレンダー、ポスターなどが売られていて、まとめ買いする人も結構いた。ワタシが買ったのはパンフレットだけだったが、かつて刊行されていた雑誌『FM Station』の表紙イラストを手がけ、達郎のアルバムでは『FOR YOU』のジャケットを手がけている鈴木英人によるイラストが表紙カバーになっていた。冒頭には達郎本人の今回のリマスター及びツアーに賭ける想いが綴られていて、続いてはツアーメンバーや達郎と親交のあるミュージシャン、音楽評論家たちのコメントが寄せられていた。RCA/AIR時代に行ったツアーの会場や当時のセットリストなども掲載されていて、パンフレットとしてはかなり読み応えのある作りになっていると思う。