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マイケル・ジョーダン

公開日: : 最終更新日:2022/11/12 SLAM DUNK

マイケル・ジョーダン トゥ・ザ・マックス

ワタシは、正直言ってバスケットボールにはあまり関心がない。中学や高校の頃に体育の授業でバスケットボールをしたときも、シュートはあまり入らず、ジャンプ力もあまりなくといった具合で、つまりはやっててあまり楽しくなかったのだ。バレーやバスケは背の高い選ばれた人間がやるスポーツだよな、と、身長167センチのワタシはそんな理屈をつけて自分を納得させるしかなかった。

というわけで、プロバスケットに関心が沸くようになったのは、マジック・ジョンソンが自らAIDSに冒されていると告白したことがきっかけだ。その次は、オリンピックでアメリカがドリームチームを結成し、金メダルを取得したとき。それらと前後する形で、少年ジャンプに連載しアニメ化もされた漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』を読んで、それなりにハマっていた。そんなワタシでも、さすがにマイケル・ジョーダンのことは少しは知っている。引退と復帰を繰り返しながら超人的な活躍を続け、人々を魅了し続けるスーパープレーは”AIR”と呼ばれ、そして数多くの栄光を獲得してきた。

そのジョーダンに、またひとつ勲章が加わった。現在ワシントン・ウィザーズでプレイしている彼は、古巣シカゴ・ブルズとの対戦で史上4人目となる3万得点を記録したのだ。この試合をBSで見たのだが、38歳という年齢を感じさせない動きでコートを走り、得点を重ねてチームを勝利に導いた。記事としては3万得点のことが広く報道されている様子だが、この試合の終盤では相手チームの選手が放ったシュートをリングに入る直前に両手でキャッチしてしまうという、信じられないことをやってのけた。このプレイの後、場内は歓声に包まれて少しの間試合は中断せざるをえなかった。神技とはこういうプレーのことを指すのだとワタシは痛感し、そして唸らされた。

現在のジョーダンは、なんとノーギャラだ。ギャラを寄付し、若い選手を引っ張りながらコートでプレーするその姿は、かつてのブルズ時代やオリンピックでの栄光よりもはるかにカッコよく思える。今やひとりのバスケットプレーヤーではなく、存在そのものがNBAを越えてしまった感すらあり、その姿勢はひとりの人間としても尊敬に値する。共に同じ時代を生きることができてよかったと思える、数少ないスーパースターのひとりだ。

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