Cocco@ミュージックステーション
4月18日付でシングル『焼け野が原』、アルバム『サングローズ』をリリースし、音楽活動を休止すると宣言したcocco。この日のテレビ朝日「ミュージックステーション」へのナマ出演が、恐らく公の場に出る最後の機会になる。
番組オープニングではCoccoはラストに登場。Gジャンの下から覗くTシャツのプリントは、『サングローズ』のジャケットと同じ柄だ。
番組はアーティストがひと組ずつタモリと話をし、その後歌に入る。途中CDのセールスランキングが発表され、アルバムチャートで『サングローズ』が4位にランクイン。前回番組に出演したときの『星に願いを』を歌っている映像が数秒だけ流れた。
Coccoの出番はラストだった。タモリの質問は、なかば必然的になんでやめてしまうのか?という点に。テレビが苦手でとCoccoが言うと、じゃ出なきゃいいのにとタモリが言い、出させられるとCoccoは反発。確かにとてもやりにくそうだが、でもそれは同時に彼女の姿を拝める貴重な機会でもあったのだ。ミュージシャンをやめた後は絵本作家になりたいのだとか。今までのCDのジャケットも全て彼女自身が手がけたのだそうだ。
CMをはさみ、いよいよ曲へ。この間に着替えたのか、スリーブレスの白いドレス姿になったCocco。バンドはもちろん、ストリングスも勢揃いしている。髪を振り乱し、左手を不器用に動かしながら『焼け野が原』を熱唱。ナマの
テレビとは思えない程の臨場感が貫く。曲自身が持ち合わせる荘厳な響きにダブるように、切ない想いが走る。
歌い終えたCoccoはバレリーナのように身をかがめて礼をする。そして顔を上げると、涙ぐんでいた。そのままバンドを残して走り去り、スタジオ脇に立っていた女性(マネージャー?)の腕を掴んで奥の方に消えた。これと似た光景は前にも観たことがある。昨年観に行った、ツアー最終の武道館のラストだ。あのときも彼女は感極まっていた。テレビが大嫌いだとは言っていたが、しかし彼女は彼女なりに、ブラウン管の向こうで観ているであろうファンに向けて、別れの挨拶をしたに違いない。
Coccoは決して歌うことが嫌になったわけではないと言った。ならば彼女がいつかまた歌い手として、ワタシたちの前に姿を見せることはありうることだと思っている。
だから、ワタシはさよならは言わない。彼女が戻ってきてくれるのを、何年でも待ち続ける。
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