Cocco活動停止へ
去年の10月に武道館でcoccoのライヴを観た。ワタシがCoccoを知ったのは、98年の秋。『強く儚い者たち』がヒットした後ぐらいの頃で、ツアーは終わったばかりだった。それからまる2年が過ぎ、CDやブラウン管でした触れることのできなかった本人を初めて肉眼で観た。
もちろんライヴの内容は素晴らしかった。武道館はツアーの最終に当たり、つまりそれはCoccoがまたシーンから姿を消すことを意味していた。だけどワタシは、Coccoが戻ってきてくれるのにそう時間はかからないのではないかと感じていた。
果たして、Coccoは予想通り早く生還してくれた。2月21日にシングル『羽根-lay down my arms-』を発売。映画『回路』の主題歌であり、ツアーでも既に演奏されていた曲である。
がしかし、2月21日付の新聞の朝刊、全面広告で衝撃が走った。内容は今回のシングル発売、及び4月に発表するシングルとアルバムの発表予告だった。そして、
この発表を以って活動を停止します
とのコメントも付け加えられていた。
確かに生還は早かったが、それを大きく打ち消してしまうこの告知。如何にもCoccoらしいとも思えるが、それにしても突然すぎる。わざわざこのように宣言するということは、もうミュージシャンとしての活動をすることはありえないということなのだろうか。
ワタシは今回の騒ぎに、かつてアルバム『Wave』発表の後、フレッド・スミスとの結婚によってミュージシャン活動を停止させたパティ・スミスのことを思い出していた。パティは9年のブランクを経て『Dream Of Life』を発表。その後、フレッドを始めとする多くのかけがえのない人たちの死に見舞われながら、彼女は活動を再開。現在に至っている。
今回のCoccoは全く事情が異なるのかもしれないが、それでもワタシは何年でも待つつもりだ。彼女が再びワタシたちの元に帰って来てくれる日を。そしてその前に、4月に発表される彼女の贈り物を楽しみにしている。
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