機動戦士ガンダムSEED DESTINY
地球連合とザフトとの大戦が停戦になってから2年後の、コズミック・イラ(C.E.)73年。オーブの代表になったカガリ・ユラ・アスハとプラントのギルバート・デュランダル議長との非公式会談を、元ザフト兵が襲撃。これをきっかけに、地球連合とザフトとの大戦が再開してしまう。
2年前の大戦時に目の前で家族を失ったシン・アスカは、ザフトに入隊していた。アスラン・ザラは名を変えてカガリを公私共にサポートしていたが、デュランダルに諭されてザフトに復隊。地球連合は、実質的には軍需産業複合体「ロゴス」が戦争を扇動。キラ・ヤマトはラクス・クラインらと隠遁生活を送っていたが、戦火が及んだことで鮮烈に復帰する。
『機動戦士ガンダムSEED』の続編になり、2004年から2005年にかけて全50話で放送された。劇中の時間軸は、前作から2年後になっている。前作はどちらかと言えば地球連合側から描かれることが多かったが、今回はプラントやオーブの側から描かれることから始まっている。オーブは、前作では中立国の立場を取っていたが、今回は中立派と地球連合寄りに二分されている。
主人公はシン・アスカだが、コーディネイターであり優れたモビルスーツパイロットではあるものの、よく言えばまっすぐで不器用、悪く言えば身勝手で、なかなか共感しづらいキャラクターだ。デュランダルは、プラント評議会議長というポストもあり、前作のパトリック・ザラに続きラスボスとなる。正しいことを言っているようでいて、どこか気を許せない感じが常に漂っていた。
周囲に、特にアスランに突っかかっていたシンの理解者となっていたのが、レイ・ザ・バレルだ。常に仮面をつけていて、ラウ・ル・クルーゼのクローンかと思いきや、遺伝子的には同一人物だが異なるという、複雑な出自に。また、中盤からは地球連合の仮面の男ネオ・ロアノークが登場するが、実は記憶を改ざんされたムウ・ラ・フラガだった。ガンダムシリーズには、やたらと仮面の男が多い。
整形によってラクス・クラインに瓜二つとなり、プラントのプロパガンダ要員として利用された、ミーア・キャンベル。地球連合の強化人間で、シンと心を通わせたステラ・ルーシェ。今回も、運命に翻弄された末に悲劇的な最期を迎えてしまうキャラクターがいる。ステラの声優は桑島法子で、彼女が担当したキャラは、ことごとく死んでしまう。
デュランダルが池田秀一、ザフトの新造戦艦ミネルバの艦長タリア・グラディスが小山茉美で、このふたりはかつて恋愛関係にあったことになっている。声を聞けば彼らだとすぐわかるので、ええっシャアとキシリアが!?と思ってしまうことしばしば。いや、当然だがそこはふたりともプロだ。
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