SOUL RED 松田優作(2009年)
松田優作のドキュメンタリー映画『SOUL RED』を観た。
優作が出演した作品やテレビの映像が流れ、合間に俳優のコメントが入るという構成。冒頭が『ブラック・レイン』のオーディション映像で、その後『ブラック・レイン』のレストランでのシーンとなり、『蘇える金狼』『遊戯シリーズ』『人間の証明』『野獣死すべし』『家族ゲーム』『探偵物語』『陽炎座』『それから』『ア・ホーマンス』『嵐が丘』『華の乱』といった、出演映画の場面が流れる。テレビだと『太陽に吠えろ』『大都会 Part2』『探偵物語』のほか、NHKのドラマ、またトーク番組『おしゃれ30/30』や、ギャッツビーのCMなんかも。
コメントを寄せているのは、『ブラック・レイン』で共演したアンディ・ガルシア、香川照之、仲村トオル、浅野忠信、宮藤官九郎、吉永小百合など。ほかは、制作側として優作と一緒に仕事をしたプロデューサーや脚本家、撮影監督など。『家族ゲーム』『それから』を監督した森田芳光の、優作に対するコメントは新鮮だった。優作はいつもサングラスをしていて、その優作に目つきが怖いと言われて森田もサングラスをするようになった。打ち上げで記念写真を撮る際、カメラマンが2人にサングラスを取るようお願いし、2人ははずして撮影。すると写真は、他の数10人のスタッフがみなサングラスをかけているという、ちょっとしたサプライズもあったそうだ。
最後にコメントを寄せているのが、父と同じく俳優になった、龍平と翔太の2人の息子である。別撮りになっていて、2人のコメントは交互に切り替わる。2人は公開時で26歳と24歳で、優作が亡くなったときは6歳と4歳ということになるが、父が直接語りかけてくれたことばを今でも覚えているそうだ。
この映画が公開されたのが、2009年11月6日。優作の命日である。亡くなったのが89年なので、もう20年が経ったことになる。死してなおその影響力は衰えず、それどころかより大きくなっているように感じる。
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