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プラダを着た悪魔(2006年)

プラダを着た悪魔(2006年)

ジャーナリスト志望のアンドレアは、ファッションに全く興味がなかったものの、その意外性で一流ファッション誌ランウェイの編集アシスタントに。しかし、絶対的な存在感と権力を持つ編集長ミランダの無理難題に振り回され、私生活はほぼ崩壊。当初はミランダに反発していたアンドレアだったが、ディレクターのナイジェルに厳しく諭されて一念発起し、徐々にミランダの信頼を勝ち取っていく。

アンドレアを、ミランダをが演じている。ファッションに興味がないアンドレアが、いきなり採用されてしまうのも不自然だし、最初の頃にミスを繰り返していれば、そこでもうクビになるだろうに、というツッコミを入れたくもなる。ではあるが、アン・ハサウェイの清々しさが、そうした細かいことを水に流してくれる。先輩アシスタントがだが、交通事故で入院しアンドレアにそのポジションを譲るという、損な役回りに。しかしその後の彼女の活躍を見ていると、貴重な役柄だったとも思える。

とにかく、メリル・ストリープの圧倒的とも言える存在感がすごい。でもこの人、ランウェイ内では絶対的な立場であっても、ファッション業界内でも絶対的でいられるの?という疑問を抱きながら見ていたのだが、後半でその辺に関わる攻防も繰り広げられていて、よくできている。

アンドレアとミランダのどちらに感情移入して見るかで、この作品の見方は大きく変わってくると思う。ワタシの場合は、場面場面で両者の間を行き来していた。アンドレアの考え方が甘っちょろいと思う一方、その若さと初々しさがうらやましく見えることもあった。ミランダの仕事に対する姿勢は、当然といえば当然。そのミランダがアンドレアに徐々に揺さぶられていくところが、見ものになっていると感じる。

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