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アイアンマン2(2010年)

アイアンマン2(2010年)

前作のラストで自らがアイアンマンであることを公表した、トニー・スターク。政府からのアイアンマンスーツ引き渡しを拒否し改良を重ねるが、スーツの動力源パラジウムが放出する毒素によって体を蝕まれつつあった。一方、スパイ容疑で逮捕・追放された父を亡くしたイワンは、トニーへの復讐に燃えてアーマーを作り、モナコでカーレースに参加していたトニーを襲う。

劇中では一作目の半年後になっていて、今回の敵はイワンと、スターク社に変わって軍需産業でのしあがってきた会社の代表ハマーだ。モナコではトニーに押さえられてイワンは逮捕・収監されるが、ハマーは脱獄の手引きをし、アイアンマンに対抗しうるアーマーの開発をイワンに依頼する。

前作でちらついていた秘密組織S.H.I.E.L.D.は、今回その存在がいよいよ明確になっている。リーダーのニック・ヒューリーは死の恐怖に怯えるトニーを諭し、新しい秘書としてトニーに接近したナタリーは、実は凄腕スパイのナターシャ・ロマノフだった。S.H.I.E.L.D.は、この作品だけを見ればなんのことやらだが、ラストになってアベンジャーズ結成のために動いていることがわかり、そればかりか『マイティ・ソー』の前フリまでしている。

死に怯えているとはいえ、中盤でのトニーの荒れっぷりは観ていて引いてしまう。終わってみれば『アベンジャーズ』へのつなぎのようにも見えてしまうストーリーも、少し残念だ。

キャストは結構豪華だ。トニーを、トニーの秘書ポッツ(トニーの任命でスターク・コーポレーションズの社長になる)をで、この2人は前作から引き続き出演。トニーの親友の軍人ローズは、テレンス・ハワードからドン・チードルに交代し、今回はこの人もアイアンマンスーツを身につける。ヒューリーは、ナタリー/ナターシャはが、それぞれ演じている。

ワタシが気に入ったのは、2人の敵の怪演ぶりだ。イワンはで、かつてのセクシーさはどこへやらだが、不遇の時期を経て復活しつつあるのは嬉しいこと。ハマーは、メガネをかけているので最初はわからなかったが、『月に囚われた男』のサム・ロックウェルだった。知性を漂わせつつ野心をちらつかせていて、役に合っている。

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