アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(ネタバレ注意)
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最終更新日:2023/02/13
アベンジャーズ クリス・エヴァンス, クリス・ヘムズワース, サミュエル・L・ジャクソン, スカーレット・ヨハンソン, スパイダーマン, ベネディクト・カンバーバッチ, マーベル, ロバート・ダウニー・Jr.
まさかのバッドエンド。続編『アベンジャーズ4』の制作・公開が決まっているとはいえ、ここまでやってしまうとは・・・。マーベル・シネマティック・ユニバースをこれまで続けてきて、それまでもすっきりしない終わり方をした作品はないわけではなかったが、19作目でこうなるか。驚愕だ。
時間軸的には、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のラストから直結。母星アスガルドを失ったソーやロキたちは宇宙船で脱出するも、サノスの船団に襲撃されて壊滅状態。ハルクでもサノスに力負けし、ヘイムダルは最後の力を振り絞ってハルクを地球に送り、その直後にサノスの部下に殺される。拘束されて身動きの取れないソーを助けようと、ロキはサノスを欺こうとするが、返り討ちに遭い絶命してしまう。
サノスの目的は、宇宙に6つ存在するインフィニティ・ストーンを集めて全生命を半減させ、宇宙のバランスを保つことだった。6つのストーンを収めるために左手に「インフィニティ・ガントレット」というグローヴをはめていて、ソーたちを襲撃した時点で既に「パワー・ストーン」をつけていた(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でノバ警察が管理していた)。ロキが持っていた四次元キューブから「スペース・ストーン」を奪い、地球に2つあるストーンを強奪するため部下に向かわせ、自身は「リアリティ・ストーン」「ソウル・ストーン」を探しに出る。
ニューヨークに不時着したハルクはブルース・バナーに戻り、受け止めたのは「タイム・ストーン」を保持するドクター・ストレンジ。2人はトニー・スタークに接触し、バナーが事情を伝えているところにサノスの部下が襲来。スタークはアイアンマンになり、なぜかハルクになれないバナーを保護。ピーター・パーカーも、スパイダーマンとなって合流する。ドクター・ストレンジは「タイム・ストーン」に魔法をかけていたため、サノスの部下はドクター・ストレンジごと拉致して宇宙へ。アイアンマンとスパイダーマンも、彼らの要塞に忍び込む。
スコットランド。人工知能生命体ヴィジョンはワンダと共に身を隠していたが、ここにもサノスの部下が現れ、ヴィジョンの額に埋め込まれている「マインド・ストーン」を狙う。窮地を救ったのは、バナーから連絡を受けていたキャプテン・アメリカ、ファルコン、ナターシャ・ロマノフだった。ビジョンから「マインド・ストーン」を取り除けば絶命してしまうが、高度な科学力があれば助かるはずとバナーは解き、一同はワカンダに向かう。
宇宙をさまよっていたソーを発見したのは、ガーディアンズの宇宙船だった。サノスの野望に、養女にさせられていたガモーラが強く反応。ガーディアンズは二手に分かれる。ソー、ロケット、グルートはサノスを倒す兵器を作るためニダベリアへ、クイルたちは、サノスが次に狙っているであろう「リアリティ・ストーン」のあるノーウェアへ。しかし先着していたサノスは「リアリティ・ストーン」を奪い、「ソウル・ストーン」のありかを知るガモーラを伴い去っていた。そして、番人(なんとレッドスカル!)から愛する者の犠牲が条件と言われ、サノスは涙を流しながらガモーラを突き落とし、「ソウル・ストーン」を得る。
歴代マーベルヒーローたちが、それぞれの地でインフィニティ・ストーンを守るための戦いを繰り広げる。上記以外にも、リハビリにより回復しつつあるウォーマシンことローディは、『シビル・ウォー』で締結されたソコヴィア協定によりお尋ね者扱いの、キャプテンたちとバナーとを合流させ、軍法会議ものだと言いつつワカンダへ。そしてワカンダには、ブラックパンサーことティ・チャラ、そして義手を与えられたウィンター・ソルジャーことバッキーがいた。その一方、今作には出てこないヒーローもいる。ホークアイことクリント・バートンと、アントマンことスコット・ラングだ。2人は、司法取引により自宅軟禁中という扱いに。共に家族のある身というのも関係している。
彼らヒーロー勢と相対するのが、スーパーヴィランのサノスだ。これまでは『アベンジャーズ』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でエンドロールの後にちょこっとだけ出ていたのみだったが、今回はその全貌を表しつつある。観ていて思ったのは、サノスはただ単に侵略や殺戮を繰り返す暴君ではなく、サノスなりの論理があることだ。タイタン出身のサノスは、かつて母星に対し増えすぎた人口により、崩れたバランスを正すための粛清をおこなっている。今回もあくまで6つのストーンにこだわっていて、アベンジャーズの面々を倒すことにはこだわっていない。大勢の部下を抱え、そしてストーンの力を得ているとはいえ、ハンパなく強い。
エンドロールの後、シールドのニック・フューリーが携帯端末から誰かに向けて発信。その端末に浮かび上がっていたエンブレムは、どうやら「キャプテン・マーベル」のものらしい。
しかし、『インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ4』で2部作扱いとはいえ、あんな絶望を突き付けるラストになるとは思っていなかった。この状況をひっくり返す方法も、インフィニティ・ストーンがあればできなくはないんだろうけど、でもそれって「ドラゴンボール」状態じゃないか。あるいは、キャプテン・マーベルのほかにも新たなヒーローが出てくるという、全く違った展開になるのかな。
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