ザ・ラスト・インターナショナル(The Last Internationale)@Warped Tour
公開日:
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最終更新日:2024/04/09
The Vans Warped Tour 2018 レイジ
昨日、そして今日のディジー・サンフィストまで、ステージの後方でライヴを観ていた。気づくと、次のラスト・インターナショナルのステージに人がそんなにいない。そこで意を決して前の方に行き、ちゃっかり最前列をゲット。
ラスト・インターナショナルは、この日ヘッドライナーとして登場するプロフェッツ・オブ・レイジの、というより、元レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのドラマー、ブラッド・ウィルクのプロジェクトだ。ベース&ヴォーカルのデリラ・パス、ギターのエッジィによる、スリーピースバンドで、音合わせも自分たちでやっていた。ドラムセットの調整をしている人、長髪でヒゲがあごまであって、今まで見てきたブラッドの風貌とは少しちがう。本人?別人?
そして時間になり、3人がステージ登場。ブラッドは、先ほど音合わせをしていたその人だった。演奏が始まるが、まずはブラッドをガン見。思えば、今までレイジやオーディオスレイヴのライヴを観ていたときは、どうしてもザックやトム・モレロやクリス・コーネルの方に注目しがちだった。さてそのブラッドだが、序盤は割とふつうというか、リズムキープに徹していた。ドラムセットも最小限のシンプルな機材構成で、しかしそのビートは当然パワフルだ。
ギターのエッジィは長身でロングヘアで、雰囲気を持っている。レスポールとテレキャスターを曲によって使い分け、いくつかの曲ではソロも披露。しかし、どこか控え目にしている。セッティングのときはこの人がスタッフに指示出ししていて、恐らくはマルチにこなせるテクニシャンなのではと思う。
でもって、ヴォーカルのデリラだ。ブロンドのロングヘアを振り乱して熱唱し、ワイルドさとキュートさが同居している。ベルボトムのジーンズが似合う。そして、ヴォーカルだけでなくベースも結構重要。リズムキープにとどまらず、メロディーラインの形成も担っている。つまり、存在感ケタ外れのブラッドと腕利きのエッジィが、デリラをバックアップし、彼女の中に潜む資質を引き出そうとしているのだ。
終盤、デリラはゾーンに入った。日本人スタッフを呼び寄せるとベースを渡し、ワンコードで弾かせた。自らはステージを降り、モッシュピットに詰めたオーディエンスとタッチを交わし(ワタシもタッチした)、ひと通り終えるとステージ前に戻るのだが、そこでしばし体をゆり動かしていた。ビデオカメラのスタッフも彼女の動きを察知してポジションをとり、彼女の様子を捉えた。エッジィはギターの弦を切り、ブラッドは立ち上がってスティックを振り下ろした。そして、ライヴ終了。デリラはやり尽くしたように、脇の方へ捌けていった。
噂されていたトム・モレロの飛び入りもなかったし、客入りも昨日の同時間帯よりは少なかった。しかし、ライヴとしては快心の出来だ。このバンド、ブラッドだけに注目してしまうのはもったいない。3人が3人、それぞれに高いレベルの実力を備えたバンドなのだ。
【追記】
ここまで力を入れて書いておいてなんだが、ドラマーはブラッドではなくフェーン・サンチェスという人のようだ。そういや、宣材写真もいつのまにかデリラとエッジィのツーショットになっているし。但し、ライヴの最中はブラッドと思い込んで観ていたので、レポートは書き直さずそのままにしておきます。
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