パディントン2(ネタバレあり)
叔母さんの誕生日プレゼントを考えていたパディントンは、骨董品店でロンドンを描いた飛び出す絵本を知り、プレゼントとして買うためアルバイトを始める。元俳優のブキャナンは、移動遊園地のセレモニーでパディントンから絵本のことを知る。その絵本は、ブキャナンの祖父が隠した財宝のありかを示す手がかりだった。
お金が貯まったパディントンは、もうすぐ絵本が買えると思いを馳せて骨董品店の前を通りかかるが、男(変装したブキャナン)が絵本を盗むのを目撃。追いかけるも逃げ切られてしまい、警察には犯人とみなされ逮捕されてしまう。そして裁判の末、刑務所に10年服役することに。ブラウン一家はパディントンの無実を信じ、真犯人探しに奔走する。
シリーズ2作目。ブラウン一家に住むことになったパディントンは、ウィンザーガーデンの住民とも打ち解け、皆の心を温かくしている。アルバイトではヘマばかりだが、それもご愛嬌だ。刑務所でも一番やばそうな囚人ナックルズと仲良くなり、まずい食事だけだったところにマーマレードのサンドイッチを振る舞い、他の囚人も巻き込んで食卓は豪華になっていく。
ほぼ全編コメディータッチながら、終盤の列車でのブキャナンとパディントンとの攻防にはハラハラさせられる。前半でヘンリーがヨガをしていたり、メアリーがドーバー海峡を泳いで渡ろうとトレーニングしていたりするが、この「伏線」もちゃんと回収される。息子が、隠していた鉄道オタクを前面に出して機関車を運転してしまうのは、ちょっとやりすぎかな。
キャストは、ブラウン一家の人々は前作と同じで、2人の子供は少し成長している。パディントンの声は、ベン・ウィショーとのこと。ポイントはブキャナンのヒュー・グラントで、落ちぶれ老けた元俳優役を見事にこなしている。ミュージカルネタが多かったが、もしかするとこの人の過去の出演作品に掛かっているのかも。ワタシが気づいたのは、ブラウン家の子供たちがブキャナンをおびき出すシーンで、行き先がホテル・リッツになっていて、これは『ノッティングヒルの恋人』で女優アナが泊まっていたホテルに掛けているんだと思う。
前作『パディントン』を見ていなくても楽しめることは楽しめるが、見ていればより一層楽しめる。音楽隊は今回もヘンなところで出てくるし、前作では女装したヘンリーに好意を持っていた警備員は、今回は女装したブキャナンに惚れている(笑)。
ブラウン一家の自宅は高級住宅街にあるが、ウィンザーガーデンは架空の地名だそうだ。実際の撮影地は、プリムローズヒル。しかしGoogleマップで検索すると、プリムローズヒルのところにウィンザーガーデンがちゃんとヒットする。さすがGoogle。
関連記事
-
パディントン(2014年、日本公開2016年)
南米ペルー。叔父夫婦の影響でロンドンにあこがれを抱いていた知能のあるクマは、大地震で叔父が亡
- PREV
- パディントン(2014年、日本公開2016年)
- NEXT
- 弥吉淳二さん死去