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デヴィッド・ボウイ大回顧展「DAVID BOWIE is」に行ってきた

デヴィッド・ボウイ大回顧展「DAVID BOWIE is」

2013年にで開催された、大回顧展「DAVID BOWIE is」。その後世界主要都市を経て、アジアでは唯一となる東京での開催が1月からはじまっている。会場は品川の寺田倉庫というところ。先日行ってきた。

チケット半券を切ってもらった後、ヘッドフォン一式をもらう。各ブースにて音楽やインタビューなどが自動的に流れる仕組みになっていて、利用者は必要に応じてヴォリューム調整するだけでいいとのことだ。

いきなり山本寛斎デザインの縞模様の異形のコスチュームが展示されていて、これを観ただけでテンションが上がった。最初のブースは、少年期からデビューまで。モンキーズのメンバーと本名がかぶっていたことからボウイに改名するのだが、その証明書も展示されていた。

「トップ・オブ・ザ・ポップス」での『Starman』演奏シーンが流れ、ボウイとミック・ロンソンが1本のマイクスタンドで歌いあげるさまが伺える。そして映像の手前には、ボウイが着ていた煌びやかなジャンプスーツが展示されている。今見てもド派手な衣装なので、当時は更に衝撃的だっただろう。

『Diamond Dogs』映画化構想の資料、直筆のアイディア帳、直筆の歌詞など、貴重な資料が並んでいる。『Ziggy Stardust』と『Fame』の歌詞が書かれたコンパクトなノートが隣同士に展示されていて、ホントかよと思ってしまう。ブロック体で書かれた文字は、ソフトなタッチで読みやすかった。

寛斎が手がけた「出火吐暴威」の白い衣装、『Earthling』のジャケットに使われたユニオンジャック柄のロングコート、『Outside』ツアー時のインダストリアルな衣装、『Stage』期のセーラーマン風衣装など、映像なり写真なりで観てきた衣装の数々が、どれも鮮やかで素晴らしい。ボウイは奇抜な衣装とスタイリッシュなスーツの双方を着こなす、ファッションアイコンでもあったのだと思い知らされる。

ほんの少しだが、俳優ボウイのブースもあった。ボウイがを演じた、「バスキア」のポスターなどが飾られていた。映像を流すコーナーでは、ワタシが立ち寄ったときは『プレステージ』でと淡々と会話している場面を観ることができた。息子ダンカンが映画監督として評価されているという、フォローも忘れていない。

ベルリン期のブースを経て、日本オリジナルのコーナーへ。モニターが3面並んでいて、向かって左がのインタビュー、右がビートたけしのインタビュー、そして中央が映画『戦場のメリー・クリスマス』の映像だった。坂本とたけしは、戦メリで共演したときのボウイの印象を語った。2人のインタビューは、かぶらないよう交互に流れていた。

戦メリのハイライトは、捕虜のひとりを演じるボウイが日本軍将校役の坂本にキスをするシーンだが、映像ではコマ送りのようになっている。たけしによると、コレは狙ってやったのではなく、機材の故障で偶然コマ送りのようになってしまったとのこと。衝撃の事実だった。

この展示のクライマックスは、ボウイのライヴ映像を堪能できるブースだ。すへての壁面をスクリーンにし、同じ曲で別のライヴ映像を同時に流すという試みだ。約15分のサイクルになっていて、まずはヘッドフォンで『Cracked Actor』『Heroes』を。前者は、左の面にグラス・スパイダー・ツアーの、右の面にシリアス・ムーンライト・ツアーの映像を流し、可能な限りシンクロさせている。後者は、左の面に2001年の911トリビュートのコンサート・フォー・ニューヨーク・シティの、右の面には2000年グラストンベリーの映像を流していた。

これだけでも画期的な試みだが、15分後、今度はヘッドフォンからではなくスピーカーからの大音量に切り替わる。『The Jean Ginie』から、なんと『Rock ‘n' Roll Suicide』ときた。これが映画『Ziggy Stardust』の映像で、ツアー最終公演でボウイが突然ステージ上で引退宣言をし、当時大きな騒ぎになったとされたときのものだ。展示の幕引きとしては完璧だし、ボウイがほんとうに星になってしまったんだなあと思わされた。

個人的には、90年、96年、2004年と、ボウイのライヴを3度観ることができた。それでよしとすべきだろうが、強いて言えばあと2回ライヴを観たかった。ひとつは、『Low』全曲再現ライヴ。そしてあとひとつは、フェスティバルのグリーンステージでのライヴだ。98年か99年くらいに、フジロックの公式サイトで出演アーティストのアンケートを募っていたことがあった。や2012年に実現したやと共に、ボウイの名も挙がっていた。

デヴィッド・ボウイ大回顧展「DAVID BOWIE is」は、4月9日まで開催されています。

DAVID BOWIE is | デヴィッド・ボウイ大回顧展 公式サイト

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