ジェイソン・ボーン(ネタバレあり)
CIAのニッキーは、CIAの犯罪を暴くためにハッカー集団と組んでCIAのネットワークに侵入し、秘密文書をハッキングする。その中にはジェイソン・ボーンに関する秘密事項もあり、ニッキーはボーンに接触する。
ボーンは裏社会のストリートファイトの賭け金でなんとか生活していたが、ニッキーと接触することにより、再びCIAに狙われることに。ギリシャの市街地をバイクで逃亡する中、ニッキーは刺客によって射殺されてしまう。CIA長官デューイはボーンを抹殺しようとし、新任のリーはそのやり方に違和感を覚え、ボーンをCIAに戻そうとする。
前作『ボーン・アルティメイタム』から実に9年を経ての公開で、劇中の時間軸もそれに近い年月が経過していると思われる。第1作から登場していたニッキーが序盤であっさり死んでしまい、そのニッキーが得た情報とは、ボーンの父がCIA職員で、トレッド・ストーン計画に関わっていたことだった。更には、刺客の男とボーンとの間にも、浅からぬ因縁があることがわかってくる。
ボーンを演じるマット・デイモンは、過去3作を観ているとさすがに年をとったなあと思ってしまう。が、ハッキングと組み合わせた心理戦は変わらず冴え、クライマックスのラスベガスでのド派手なカーチェイスも凄まじい。生身の格闘も、序盤のストリートファイトでサビていないことを証明している。
長官デューイのトミー・リー・ジョーンズは、さすがに懐の深さを感じさせる。リーのアリシア・ヴィキャンデルは、がんばってはいるが若い分だけ軽さを感じてしまう。CIAと技術提携するIT企業のCEOアーロンは、リズ・アーメッド。この人、なんと『ナイトクローラー』でジェイク・ジレンホール演じる主人公の助手をやっていた人だった。年末公開の『ローグ・ワン』にも名前があり、今後伸びてくるかも。
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