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エリジウム(2013年)

公開日: : 最終更新日:2024/10/20 マット・デイモン ,

エリジウム(2013年)

西暦2158年、人々の生活は二極化していた。大気汚染や人口増加によって大多数の人は貧困に苦しみ、ひと握りの富裕層は老いや病のないスペースコロニー「エリジウム」に移住していた。ロサンゼルスの工場労働者マックスは作業中の事故により余命5日と診断され、また幼馴染フレイの娘が白血病に苦しんでいることから、闇商人スパイダーを通じてエリジウム侵入を目指す。

主人公マックスは車泥棒などの犯罪歴があり、決して清く正しいヒーローではない。一方、反移民法に基づき地球からエリジウムへの不法移民を武力によって防衛するデラコートは、システムを担うアーマダイン社社長を使いエリジウムのプログラム書き換えと自らが議長の座に就くことを目論んでいる。マックスが少年期に教会のシスターから進むべき道を諭され、青い地球のペンダントを受け取っていたり、フレイの娘がカバがミーアキャットを助ける話をマックスにするくだりは、どこかに元ねたがあるんじゃないかなあという気がしている。

未来社会は必ずしもすべてが近代化されておらず、地球上は退化しスラム化しているという世界観を提示していて、『ベクシル』『20世紀少年』 辺りに通ずるものがある。一方エリジウム内では、医療カプセルに入ればがんでも瞬時に治療できる技術が普及しているという、今の世の中が抱えている問題の ひとつを解決した、理想的な生活環境が実現されている。不老不死を手にしたいかどうかはともかく、重病や難病をすぐさま治せるのは夢のようだ。

キャストは、マックスに、デラコートに。闇商人スパイダーは、ヴァグネル・モーラ。デラコートが雇う傭兵はシャールト・コブリーで、ワタシは知らない人だったが、この作品の監督をしている人の代表作『第9地区』では主人公を演じていると後になってわかった。『第9地区』もいずれ観てみなくては。

余談だが、この作品の公式サイトの凝りようが面白い。映画本編やキャスト・スタッフの紹介はそこそこになっていて、作品の世界観を表現する方に力が入っているからだ。エリジウムを運営しているアーマダイン社やエリジウム不動産の企業サイトがあり、映画本編だけでは描き切れなかった、なぜこのような未来社会になっているのかというのをフォローしている。

エリジウム公式サイト(閉鎖済み)

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