World Happiness 2011、YMO以外のアクト
【OKAMOTO'S】
フジロックでは観るのを断念していて、ワタシにとって待望のアーティスト。一発目に相応しい、勢いのあるガレージパンク。しかし、わずか20分の持ち時間にカヴァーを2曲も入れてきたのは(ルースターズとザ・フー『The Kids Are Alright』)、フェス仕様かもしれないがやりすぎでは(自身のオリジナルで勝負すればいいのに)?
ラストは「駆け抜けろ~」というフレーズが印象的な曲(『Run Run Run』)で締めた。バンドはみな凄腕、特にベースのハマ・オカモト。
【宮沢和史 as GANGA ZUMBA】
ブームの宮沢率いるワールドミュージック的なバンドで、通常バンド編成にパーカッションやバイオリンなども付加されている。宮沢は歌い方もMCも思った以上にねちっこかった。フライングVを弾いていたのは、この後自身もフロントマンとして登場する、高野寛。
【コトリンゴ】
坂本龍一に才能を発掘されてデビューしたピアノシンガー。てっきり弾き語りかと思いきや、ベースとドラムを擁するバンド編成で、真っ昼間に甲高い歌声と優しい鍵盤の音色を響かせていた。MCまで甲高い声で、あれ地声なのかな。なぜかフリッパーズ・ギター『恋のマシンガン』のカヴァーもあった。
【Fennesz + Sakamoto】
坂本龍一はピアノ、そしてパートナーはオーストリアのクリスチャン・フェネスという人で、ギターとiBookを駆使。もちろんオールインストで、暑い真っ昼間にマッチしていたかは・・・正直微妙。まったりタイムの心地好いBGMとしては機能していたと思う。
【高野寛】
1曲目がいきなり『ベステンダンク』(トッド・ラングレンがプロデュースした曲)で、その後は新譜からの曲を中心に演奏。掟破りのようなymo『君に胸キュン』カヴァーまで。時間は短かったが、安定した演奏をしていたように見えた。ベーシストは、この後登場するリトル・クリーチャーズの人だそう。
【スチャダラパー】
さすがのライヴ巧者、フェス巧者ぶりを見せつけ、ノセるところはしっかりとノセ、場内を盛り上げていた。日本語のラップはことばの壁がないこともあり、受ける側にも伝わりやすい。なじみの曲やフレーズも随所に盛り込んでいて、場内はピースフルな雰囲気に包まれた。
【Kimonos】
フジロックでは他のアーティストとかぶっていて見れなかったキモノズ。ザゼンボーイズの向井秀徳とLEO今井のユニットで、今井はキーボード、向井は椅子に腰掛けてギターを弾き、2人は向かい合うようにして演奏。そして、ドラマーを擁している。
向井のギターはフィードバックを効かせていて、今井のキーボードもかなりデジタルがかっている。リードヴォーカルは曲により異なっていた。ナンバーガール~ザゼンの向井を知っている上で観ていると、かなり新鮮だ。
【Little Creatures】
フジロックでも少し観ているスリーピースで、てっきりインスト主体なバンドと思いきや、ここではヴォーカル主体のロックだった。
朝からよすぎるくらいの天気で、汗かきまくり日焼けしまくり。・・・が、スチャダラの辺りから曇りはじめ、このリトル・クリーチャーズのときにはまさかの雨が!
【星野源】
ナノムゲンフェスでも観ている人だが、ソロアコースティックのスタイルで、演奏した曲もMCも、ほぼそのときと同じ。ただ、細野晴臣のレーベル、デイジーワールドからシングルをリリースしたと言ったのは、このフェスにエントリーされたことならではと思う。
【Beatniks】
なんとか雨はあがってくれた。
高橋幸宏と鈴木慶一のユニットで、バンドを従える形で2人がフロントに立ち、ツインのギターとヴォーカルを披露。ミディアム調のソフトな曲が多く、緊張感も激しさもないが、このゆったりめの佇まいがカッコいい。キーボードに堀江博久、ギターに高野寛をスペシャルゲストとして迎え入れていた。
【神聖かまってちゃん】
以前、1度だけテレビで観たことがあって、そのときはヴォーカルが目茶苦茶に暴れた挙げ句、ステージに倒れ込んでスタッフに運ばれていた。そのときのイメージが強かったのだが、今回は幾分大人になったように見え、ちゃんと音楽をやっていた。ドラムは女性。バンドとしては、結構安定感があって、それを土台にフロントの奴がひっかき回している感じだ。
【サカナクション】
よもやの、と言っては失礼かもしれないが、場内のリアクションのよさにびっくり。オープニングはなぜかYMO『東風』をサワリだけやって、そのあと自分達の曲の演奏に。編成は通常のバンドだが、時にデジタルな音を組み込みクラブ系にも仕上げていて、なかなかユニークだ。
【salyu × salyu】
CMでかかっていた曲でスタート。バックはドラムとベースとキーボード。そして、フロントにはsalyuと同じ衣装の女性が3人いて、つまり4人横並びの格好。その3人、タンバリンやパーカッション、ツリーチャイム等をこなしている。音としては、ビョークに似通った世界観だ。
【YUKI】
元ジュディー&マリーのヴォーカル、という枕詞はまだ必要だろうか。テレビで観たまんまの舌っ足らずの歌い方で、しかしその存在感たるや圧倒的だ。途中、「自分に限界を作ることをやめたの」といい、自らギターを弾く場面も(グダグダだったけど)。
【TOWA TEI】
ステージは卓のみで、つまりはトウワ・テイひとりによるDJプレイ。ターンテーブル、機材、コンピュータなどを操作する細かい手の動きまでスクリーンに映し出されていて、無機質になりがちなDJプレイが肉体的なものとして楽しめた。
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