石ノ森章太郎原作のアニメ『スカルマン』
この春から、フジテレビで土曜深夜に『スカルマン』というアニメが放送されている。原作は石ノ森章太郎で、『仮面ライダー』を始めとする仮面ヒーローものの原点的位置づけにある作品とのこと。
トップ屋の御子神隼人は、骸骨男の犯行と噂される連続殺人事件の取材のため、故郷の大伴市に帰ってきた。大伴市は、大伴コンツェルンが実質的に支配。御子神はカメラマン志望の少女と行動を共にすることになり、また行く先々で自称探偵の中年男と遭遇。そして、骸骨男を捕まえようとする警察も当然動き出す。そんな中で、またも骸骨男が出没した。
時期的には、戦後の混乱から復興し高度成長期に差し掛かる頃と思われ、現実世界とは異なり軍隊が存続している。夜間は外出禁止令が敷かれ、新聞の文字は右から左になっていて、などなど、レトロなはずなのだが、なぜか新鮮に映る。物語は御子神の視点から描かれ、とにかく謎だらけ。話が進むに連れて少しずつ状況は明らかにはなるが、骸骨男が誰なのかは、序盤の放送でも謎のままだ。そのミステリアスなところも、この作品の魅力のひとつである。
原作マンガは100ページの読み切りだったそうで、つまりは数ある石ノ森の作品の中でも、代表作や傑作というわけではなく、かなりレアでマニアックな部類に入る作品と思われる。その原作を大きく膨らませ、美意識を付加させることに成功している技術には目を見張るものがある。
関連記事
-
とことん!石ノ森章太郎
BSで、なんと7夜連続で石ノ森章太郎を特集していた。計30時間以上に渡り、数多くの作品が放送
-
手塚治虫×石ノ森章太郎-TV作品 初回・最終回大集合!
BSで、手塚治虫と石ノ森章太郎の特集が約一週間に渡って放送されていた。アニメ化あるいは特撮に
-
仮面ライダー@とことん!石ノ森章太郎
BSで、7夜に渡って漫画家石ノ森章太郎の特集が放送された。その第1回が『仮面ライダー』特集だ
-
マンガのちから 手塚治虫×石ノ森章太郎(2013年9月)
2013年7月に、BSで手塚治虫と石ノ森章太郎の特番を一週間に渡り放送していた。それにリンク
-
100分 de 石ノ森章太郎
Eテレでは、毎週25分を4週、つまり100分でひとつの名著もしくはひとりの作家を取り扱う番組
- PREV
- Shogo Hamada ツアーオフィシャルブログ
- NEXT
- 装甲騎兵ボトムズ@BSアニメ夜話